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【井上伝十八文様について】

2023年1月に写真を投稿しましたこちらの絣について、コメントで質問をいただきました。
久留米絣の創始者といわれる井上伝さんが織った絣の復元品とは聞いていましたが、今回のご質問をきっかけに、改めて復元の経緯を確認しました。

タイトルとその由来

この絣は「井上伝十八文様」と名付けられています。
その由来は、お伝さんが18歳の時に考案した18の模様が配置されたデザインによります。

経済産業大臣指定伝統工芸品

原本と復元の経緯について

お伝さん自身によって織られた原本は、残念ながら現在では失われています。
1983(昭和58)年、手織り藍染の久留米絣織元の若手有志によって結成された「翔藍会」(しょうらんかい)が、この絣の復元に挑みました。

当時すでに原本は無く、残されていたのは原本を写した戦前の絵葉書のみでした。しかも、戦時中の空襲によって絵葉書は部分的に焼けている状態で、18の柄の一部には不明なものもありました。
そこで「翔藍会」のメンバーは、写真に残された柄の規則性から隣り合う柄を推測し、デザインを再構築。手分けして数反の絣を織り上げました。

復元絣の所在

復元された絣は、久留米市の「久留米絣資料館」に展示されています。
資料館には他にも戦前に作られた貴重な久留米絣もあります。久留米市にお越しの際は、ぜひ足をお運びください。

久留米絣資料館
(公益財団法人 久留米地域地場産業振興センター2階)
住所:〒839-0809 福岡県久留米市東合川5-8-5
入館時間:10:00~17:00
休館日:年末年始
電話番号:0942-44-3700

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